卒業式の紅白幕は、縄文文化の呪い…か?

黒猫伯爵

2008年03月01日 17:55

この時期、学生さんの卒業シーズンである。

その様子を見てて、いつも思う事、それは。

『何故、会場を紅白幕で囲うのか?』
という点だ。

卒業式に限らず、祝事を執り行なう時には『紅白幕』。

そして、葬儀・仏事には『黒白幕』。

双方共、色が異なるのみで、パターンは同じ。
立ストライプで、上端のみ繋がっている。

これは、如何なる理由・目的で、如何なる由来が有るのであろうか?



これは、基を辿れば縄文文化に行き着く気がする。


まず。
既に縄文時代には『紅(赤)』、及び『黒』という色には呪術的意味合いが有った、と言う点。

もうひとつ注目すべきは、各地の縄文遺跡に存在する『木柱列』。


有名な青森の三内丸山遺跡では、
六本の木柱に、二層の床を備えた櫓として復元されているが…

実は、未だに上部構造については確たる説が無いのが現状だ。
(屋根が有ったのか無かったのかすら不明。
…一説には、高層建築の神社の社殿では?とも言われる。
余談だが、『宗像教授異考録』の作品中でも、それに沿った考証が為されている。)


だが、もし、その木柱列の形状が、
柱の上端を、横に梁で連結しているだけの形だったら…
(有名な英国のストーンヘッジにも、この組み合わせ方の石柱列が有る。)

横から見た形的には、紅白幕(黒白幕でも)の配色パターンと同じである。
(神社の鳥居の…横棒を一本にした形、とも言えるが。)



考えられる事は…

縄文時代。
その木柱列の内側で呪術儀式、
祝事や葬送が執行われていたのでは、有るまいか??

そして、その木柱・梁には呪術要素として、
紅又は、黒の着色が、用途に応じて為されていたのでは無かろうか??


それが後々、紅白幕(黒白幕)に変化して行ったのでは無いのか??


話は、やや逸れるが…
縄文文化を解析する内、
どうも、有る種の陰陽思想的部分が浮かび上がる。


上記の考えから推測すると…

葬送の場合は、黒い木柱列の中で行い、
『黒』は死者を外部に出さずに封じ込める呪術色だったのだろう。
(現在の日本人にも有る、『死』の『ケガレ』にも合い通ずる。)

まぁ、プラス・マイナスで言えば、内側に向けて呪力を発するマイナス。

『紅』は逆に、外部からの悪霊の進入を拒む、
外側へ呪力を発するプラス…だったのでは。



全くの余談になるが…
我輩の住む宮城県北地方では、
葬儀の際に、棺を囲んで、皆で左回りに棺の周囲を回る…
という風習が有る。
(その為、左回りするのは縁起が悪い!
と、古老からよく叱られたものだ。)

当地の、曹洞宗の寺で、である。

ところがコレは、京都の同じ曹洞宗の寺では、
その様な風習は無いらしい??…のだ。
(何かご存じの方、教えて下され。)


コレもまた、古代縄文時代からの流れを汲む風習では有るまいか?

事実、棺を仮安置する処が円周型になっている場所も有り、
コレ又、縄文遺跡の環状列石を連想させる。


我々東北人の中には、確かに今もって縄文時代の血が息づいているのだ。