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Posted by だてBLOG運営事務局 at

2010年06月11日

宇宙と葬送と呪いのストーンサークル。

前も話題にした、秋田北部の縄文遺跡。
大湯環状列石(ストーンサークル)&黒又山(ピラミッド)に関連して。


実は今でも、そのストーンサークルと同じ物が使われてる…と言ったら驚くだろうか?


我が宮城県北地方では、葬式の際に、
棺を中心に置いて、参列者が輪を作り、
棺の周囲を左回り(反時計方向)する…という風習が有る。


画像を観て戴きたい。

墓地に付属・隣接して、その為の広場・施設が存在する。

現代的にコンクリート化されているが…
明らかにストーンサークルと同様な意味をであろう。
(単に足場を良くする為だけなら、わざわざ円形になどしない。)


今回、初めて三ヶ所の現地に実測調査に入った訳だが、
驚くべき事が判明したのだ。

調査した現場によって異なるが、
まず、円形の直径が5〜7メートル。
恐らく正面と思われる方(花挿しが有る方)が向いているのが、
北の方角。…但し、北東又は北西方向に25°〜40°ずれているが、
まぁ、大雑把に言って『北』と言って差し支えあるまい。

注目すべきは、中央の一段高くなった部分。

此所に棺を置くのだが、
正方形という事から、土葬の時代は、
棺に『屈葬』(体育座りの様な形)で入れられたと考えられる。

…そして、その被埋葬者の顔が向く方向は、明らかに『北』。

『北』である。

しかも、棺を中心に左回り(反時計回り)する風習から考えて…

『北極星』を模していたと考えて、ほぼ間違いあるまい。
(北極星を中心に、北の星座は反時計回りだ。)

このストーンサークルに関しては、北の天体、
北極星を中心とした宇宙観を表わしていると考えて良かろう。


死者を北極星になぞらえる…

というのは、仏教や神道、日本神話にも見当たらない。

当地の葬儀は仏教・曹洞宗の元で行われるが、
同じ曹洞宗でも、関西の方には、
この左回りの風習は無いらしい。

コレは、縄文時代末期…集落が分散、ストーンサークルも小型化した時期の、
ほぼ原型を留めていると考えられる。


死者を北極星になぞらえ、
そして生者は、その周囲を回る星々…

という事は、他の天体・星座の動きを読み解く事によって、
個々人に対応した星が有り、
その運命・吉凶を判断出来る…と考えるのは自然な事。

占星術や宿曜道の基礎ともなる考え方だ。

…縄文時代には既に、これだけ高度な思想体系が存在した事に
今更ながら驚く。


もうひとつ、注目すべきは…

実地調査した三ヶ所共、埋葬地よりも一段低い場所に
このストーンサークルが築かれている点だ。

つまり、死者の霊は、高位に登る…
と考えていたフシが有る。

霊場・恐山の例を出すまでもなく、
死者の霊は、高い山に登る…という意識は、各地に残る。

そういう山岳信仰の様相も見え隠れする。


大湯環状列石の場合は、埋葬地と思われる場所は、
同一平面上に有るが、そこから良く見える場所に、
黒又山ピラミッドが在る。

という事は、やはり大湯環状列石と黒又山ピラミッドは、
ワンセットになった複合際祀施設なのだろう。

と、なると…
大湯環状列石に有る【五本柱木柱列】(ウッド・サークル)は。

葬送の後の『ケガレ落し(厄落し)』の為の施設と考えて良さそうだな。




…あっ!!!

これらの場所…
これだけ重要な物件だが!!!

『遺跡』という扱いにはならない!!!

つまり、保護の対象にもならず、
いつ破壊されても不思議では無いっちゅー事やないかい!!!Σ( ̄□ ̄;)


早急に、他の場所も調査・記録しておかなきゃ!!!

…我輩一人で??σ(-"-;)
  


Posted by 黒猫伯爵 at 14:22Comments(0)