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Posted by だてBLOG運営事務局 at

2013年07月02日

富士山が世界遺産?…違和感だ。

すみませんね、毎度ながら天の邪鬼な性格で。(苦笑)

富士山の世界文化遺産登録、それはそれで目出度い事ではあるが…

本来の意味が、スッ飛んでしまってる様な、物凄い違和感を感じる。


世界遺産登録の理由、「富士山信仰」。
…これは「山岳信仰」の体系の中で、富士山は、その対象の山のひとつに過ぎない。

山岳信仰の対象となった山は各地に有る。
津軽富士こと岩木山、出羽富士こと、鳥海山…
恐山や出羽三山(月山・湯殿山・羽黒山)、早池峰山…

本来、山岳信仰に於いては、山そのもの・山体が「御神体」として里から崇める対象であり、
無闇に登る対象では無いのだ。

山そのものが山岳信仰、又、祖霊信仰の「神域」であり、
登るのは修験者や、そうでない者でも、禊をして整えてから登るものだ。
(マタギは、山に入ると里とは言葉遣いさえ変えるそうだ。)


それを、安易に半ば観光・レジャーの様な形で登ってしまう…というのは、
やはり本来の富士山信仰の意味・世界遺産登録の理由を失ってしまってる様な気がする。
(そういう意味では、高野山・熊野古道の方が、遥かに世界遺産の意味を明確に理解している。)


そういった山岳信仰の意味を、世界中の他国の人達に、
正確に伝えるというのは大変困難な事だし、
おそらく完全に理解して貰う事は無理だろうとは思うが…

富士山の場合、商業目的・政治的目的の為に世界遺産登録が推進されて来た様な気がする。


勿論、富士山の場合は、単に山岳信仰という枠に留まらず、
数多くの絵画・浮世絵のモチーフとなり、
また江戸庶民の「富士山講」という形での、信仰と観光を兼ねたレジャーの風習として
文化的価値を認められた部分が有るのだろうが…
(それを言えば出羽三山も同じなんだが。苦笑。…湯治文化も世界遺産だろ。爆笑)


だが、あの様に観光目的で富士山に登る人達ばかりが増えてしまってるのを見ると、
やっぱり違和感しか感じないなぁ…



御来光を目当てに富士山に登る人達も大勢居るんだろうが…

御来光を拝む事自体は、太陽信仰なのだが、
それを霊峰に登って拝む、というのは。

霊峰に居る祖霊の再生、輪廻転生を祈る意味にもなるんだよね…
(日の出=誕生や再生の意味を持つので。)



そういえば。

富士山は立派な「火山」でも有る。

もし噴火したら、世界遺産登録を抹消されるのかな??
  


Posted by 黒猫伯爵 at 06:12Comments(2)