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2013年10月03日

会津藩・若松城と庄内藩・鶴ヶ岡城。(その参・鴉天狗篇)

また間が開いてしまったが、更に前日記の続き。

戊辰戦争でも「侍の戦い方」に拘らずゲリラ戦法や夜襲などで新政府軍側に多大な打撃を与え、「鴉組」と恐れられた部隊も有った。

仙台藩の細谷十太夫という隊長に率いられた、漁師やヤクザ者数十名の部隊で、背中にカラス(三本脚のヤタ鴉)をあしらった装束で揃えていた。
(この点、正規の武士・兵士では無いが、後の国際規約、ジュネーブ条約に照らしても「民兵」の要件を満たしてる。)

この三本脚の鴉。修験道の行者・山伏(役小角や鴉天狗)を意味するとも、太陽神の化身(大日如来の化身とも、天照の遣いとも)を意味するとも言われる。
…隊長の細谷は、元々藩の隠密であったとされ、当然の如く山伏とも接点が深かったろう。

この鴉に懲りたのか、(苦笑)明治新政府は国家神道を立てて神仏分離・廃仏棄釈を強引に推し進め、一時、修験道も存続の危機に瀕したという。
(これが後の第二次大戦、強力な国家統制と軍国主義の遠因とも言える。)
…歴史を見ても織田信長時代の延暦寺、第二次大戦時の中国で道教の寺に支持された馬賊、現代のイスラム系ゲリラ組織…
反体制側が宗教をバックボーンにする例も多く、権力側が宗教側を恐れ抑えようとするのは古今東西、変わらぬらしい。(苦笑)

旧ソ連も同じ。
…帝政ロシア時代の宗教や価値観を否定し、新しい「ソ連人」を作ろうとした。

この部分で明治新政府は、江戸幕府の宗教・価値観を否定して文明開化の明治人を作ろうとした訳で、構図としてはソ連の共産革命に近いだろう。


余談になるが…

山岳籠城戦・ゲリラ戦で数倍以上の敵を打ち負かせた例は有る。
それは八世紀の蝦夷と大和朝廷軍との戦い。

勿論、まだ鉄砲・火器の無い時代の戦なので事情は異なるものの、
数多くの点で現代の軍事教書的にも教訓となる部分が多い。
…蝦夷と大和朝廷軍の詳細な戦争の経過は、又、別の機会に譲るが、
◆情報戦(敵情の収集・分析。これは蝦夷と大和の役人間での密貿易や、大和側の浮囚となった同族の蝦夷から得られた。)
◆適切な布陣
◆部隊間の連携・相互支援
◆士気・兵站の維持
…これらの点で、蝦夷軍は実に適切に行動してる。
逆に大和朝廷軍側は、蝦夷の数倍〜十数倍の兵力を擁しながら、
これらの要素が全くと言って良い程に欠けていた。

戦争に勝つ側も負ける側も、(時の運に左右されるとは言え)やはりそれなりの理由が有る。


休題閑話。

その蝦夷軍のアテルイは充分な継戦能力を保ちながら、最終的には大和朝廷軍の坂上田村麻麿に投降した。
(その理由・タイミングについては色々有れど…)
これも蝦夷軍と坂上田村麻麿の間に、休戦を模索出来る「外交ルート」が有ったからに他ならぬ。
(田村麻麿の祖父、刈田麻麿は一時期、多賀城に赴任し蝦夷の各部族棟梁と接点が有った。)


…その点、会津藩に、新政府軍(特に長州)との間に、そういった「外交ルート」が無かったのか??と悔やまれる。

これが戦国時代ならば、当面の敵と、婚姻関係を結んだり養子縁組などで「外交ルート」を作れた。
(戦争になれば人質として足枷にもなるが。)

江戸も後期となれば、そういった武家同士の婚姻や養子縁組も、
格式や体面を重視して決められる事が殆んどで、
「外交ルート」としては、かなり形骸化していたとも言える。
(会津の松平容保も、美濃高須松平家からの養子で、地元出身では無い。…現代で言えば、「落下傘議員」みたいなモンか。苦笑)

籠城戦が有用たり得る場合は、外部勢力の支援が得られる場合か、有利な休戦条件を得られる場合だ。
(五稜郭に籠った柄本は前者・会津の場合は後者。)
…残念ながら会津の場合は、有利な休戦条件を得られる外交ルートを持ち得なかった。

…というよりも。
「侍の価値観」、至誠一徹だけでは、旧来の価値観を否定する事を旨とする新政府軍側には、話が通じなかった…と言わざるを得ない。


…とまあ、会津藩の話は、ひとまず此処まで。(長げぇよ!!)



で、若松城を観に行った翌日。
今度は庄内藩・鶴ヶ岡城!!

鶴ヶ岡城は、今では「鶴岡公園」として桜の名所にもなってますし、明治期の洋館も周囲に点在する街。

鶴ヶ岡城も周囲に山が無い平原の平城で、青龍寺川・内川に囲まれてる位置。

この庄内藩は、かなり特異とも言える藩で、
政治は鶴岡・経済は酒田湊で、当時の酒田湊は奉行所が置かれていたものの、
実際の行政は「酒田三十六人衆」と呼ばれる有力商人達の民主的な自治都市だったという。



…この話の続きは、また次の日記で!!  


Posted by 黒猫伯爵 at 12:20Comments(0)