2016年03月02日

本当は恐い、ひなまつり。(悪魔の四方山話。)

たまには悪魔らしい話をしようか。
…つーか、ここ数年、恒例になってるなー。
桃の節句に、このシリーズの話をするのは。(苦笑)



これまで『雛祭り』というのは古来は流し雛という厄祓いで、
それが平安時代の貴族が娘を天皇(お内裏様)と政略結婚させたい呪詛に変わった事、
そして去年は3月3日…数秘学で『3』は『聖数』と述べた。


この3月3日・『桃の節句』だが。


そもそも『節句』は5月5日の『端午の節句』、9月9日の『重陽の節句』などと並ぶ節目のひとつ。
端午の節句は兜を飾り、成人の立身出世を願い、
重陽の節句は菊香酒で長寿を祈願する。

この『節句』という概念は『十進法』という数学的な部分で割り当てられたと考えられる。

陰陽思想では、1年(季節)も1日(時間)も人間(人生、生老病死)も同じく『十二進法』で割り当てるが…

人間の人生・生老病死のタイムスケジュールを『十進法』の暦、『節句』でも当て嵌めたと考えられる。


古代の暦の『還暦』に習い、60歳を基準に仮定し、1年と人生双方を十進法で十分割して解釈してみよう。

その場合、まず1年の始まり、1月1日・元日が人生では0歳の『誕生』に該当する。

そうすると、3月3日・桃の節句は11〜12歳頃。
…女の子が初潮を迎える頃である。
そら、女の子の祭りになるわな。(笑)

そして5月5日・端午の節句は20〜22歳頃、
まぁ成人式を過ぎた頃だが青年の年代に当て嵌まる。
立志式、或いは元服の年代かも知れない。

7月7日の七夕は…36〜40歳頃か。結婚して家庭を持つ頃。
七夕は彦星と織姫というのも頷ける。
(この点は、むしろ結婚限界期だったかも知れない。苦笑)

そして9月9日・重陽の節句は、長寿を祈願する日。
人生で言えば残り僅か、中年から老境の頃。
そら切実に長寿を願いたくもなる。(苦笑)

…どうです?人生・生老病死の進み方と面白い程一致して頷けるでしょ?

そして10月10日は60歳に該当し、
1年を十進法で考えると『ゼロ』の位ですね。
そこから次の桁に位が上がって翌年。
新年1月1日、再生・誕生に戻る。


人間の赤ん坊は10ヶ月と10日の間、母親の腹の中に居ると言われるが、
これもまた偶然だろうか??
…人間は死んで再び生まれ変わるという、陰陽の輪廻転生思想で言えば、『死と再生』なのだろう。と考えると。

平安時代に既に『十進法』の概念は有り、
古代人は『十二進法』と『十進法』の両方を組み合わせて使っており、
かなり数学的な能力も高かったと考えられる。

この『十進法』の概念が、いつごろ何処で発生し、いつごろ中国に伝わり陰陽思想に組み込まれて暦・節句になったか。
(旧暦も十二支と十干の組み合わせだ。)
…これは歴史や考古学的にも非常に興味深い点だ。



この極めて精緻な数学的概念を『易学』も持っている。
…『易』は『統計学』と謂われる所以だ。

ごく単純に、この上記の例で言うと…
初潮が人生で桃の節句に当たる年頃・平均値よりも早く来れば、
その人の人生タイムスケジュール自体も早まっている=即ち『短命』という理屈づけには、なる。

…あくまで単純な喩え話なので、実際の易学はもっと数学的に複雑精緻なんだけどね。(苦笑)

因みに、『節分』は『十二進法』で規定される。

陰陽思想では、方角も1年(暦)も十二分割。

まず1年(暦)の『冬至』を基準に、そこに方位盤の『北』の方角を当て嵌める。
…北は『死』をも意味する。
(亡くなった人を北枕に安置するのも、この為だ。)

そこから45゜の位置に有るのが、方角で言えば『北東(鬼門)』であり、1年の暦で言えば『節分』に当たるのだ。
…故に節分は鬼門と同じ。鬼が来るから『鬼祓い』の行事が有る訳。

鬼門の方角(北東)は陰陽で『蘇生(再生)』の意味が有り、
この場合の『鬼』とは本来『鬼籍(=死者)』である。
(ブードゥ教の『ゾンビ』も鬼の類。)

この手法は時刻も同じで、真夜中の0時(子の刻)を基準に方位盤を当て嵌めると45゜、鬼門の方角に該当するのが…
所謂『草木も眠る、丑三つ刻』で、幽霊談で幽霊が出てくる時刻だ。(笑)

更に言えば、1年の暦で『裏鬼門(南西)』の方角に該当するのは『お盆』である。
…故に、お盆に先祖霊が帰って来るというのも、裏鬼門から来る鬼=鬼籍(死者)だからだ。


此処で注意せねばならぬ点は、1年365日を陰陽では円環と考え、
360゜で十二分割する為に、どうしても誤差が生じて『うるう』を適切に入れる必要が有る。


同じ様に、基準から90゜に該当するのが、暦では『春分』、
270゜に当たるのが『秋分』だ。即ち『お彼岸』で、これまた『地獄の釜が開き、死者が帰って来る』と謂われるのも、
陰陽思想では、円環の90゜〜270゜を『陽(天界)』、その反対面を『陰(地、地獄)』と捉える為だ。

『逢う魔が刻』と言われ、魔物に出会うとされる『暮れ六つ刻』も、陰陽思想では同様な理屈による。



この様に、本来、陰陽思想とは精緻な数学概念や天文学の部分が含まれ、
宇宙総ての事象を理論的に理解しようとする哲学・学問である。
(東洋医学や東洋占星術は、この応用。)


陰陽思想と言うと、どうしても怨霊と戦う陰陽師のイメージが強いんですけどね。(苦笑)
…それと同じくらいに天文学や暦学も重要で、暦学や易学、方位学から物事の適・不適を見極め、厄・不都合を避ける助言をするのも陰陽師の役割。


Posted by 黒猫伯爵 at 03:40│Comments(0)
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
本当は恐い、ひなまつり。(悪魔の四方山話。)
    コメント(0)